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調和会トピックス詳細
2019.01.17
能楽囃子に登場する楽器紹介

能楽の楽器(私たちは道具と言います)には、笛(ふえ)・小鼓(こつづみ)・大鼓(おおつづみ)・太鼓(たいこ)の4種類が用いられます。


ただし、太鼓を持ちいない曲もあります。これを大鼓・小鼓を意味する大小で「大小物」といい、太鼓を使用する曲を「太鼓物」といって区別しています。


各楽器の演奏者は完全に専門職で、舞台では一生その専門の楽器しか勤めません。それぞれに流儀があり、楽譜や演奏法に特色がありますが、お互いに全ての流儀に対応しており、様々な組み合わせが楽しめるようになっています。


能笛

※能管とも言います


能楽の楽器で唯一の旋律楽器で、材質は油質・水分が抜けた煤竹を用いています。
吹き口と指穴の間にノドといわれる挿入管があります。
これにより音階は不安定となっていますが、能独特の音色や力強い演奏が可能となっています。


舞はもとより謡中に吹くアシライにも、その情景心情表現に欠かせない役目をおっております。 


小鼓 

皮は馬皮、中央がくびれた形に造られた胴は桜の木を用いて、調べ緒といわれる麻の紐で組み上げ演奏します。
皮は適度な湿度を好み、乾燥を嫌います。左手で持ち、右肩に載せ、右手で打ちます。
その際、左手の握り具合を変える事により様々な音色を出す事ができます。



 


大鼓

材質は小鼓と同じです。比較的緩く締められている小鼓に対して大鼓は極限まで締め上げられています。
皮も湿度を嫌い、炭火で二時間程焙じることにより突き抜けるような甲高い音色の演奏が可能となっています。強い男性的な大鼓が位を保ち、柔らかく小鼓がさらに色付けをする、夫婦のような関係性がその演奏形式にみてとれます。


 


太鼓
皮の材質は牛皮、皮の中央には撥皮といわれる鹿皮が貼り付けられています。
胴は小鼓・大鼓と違い中央にくびれはなく、けやき・栴檀(せんだん)を用いています。
専用の台に掛けて床に据え、二本の撥で演奏します。

太鼓は大概一曲の後半部分、いよいよ正体を明かし天仙怪物の類が登場する場面に多く演奏いたします。

 

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調和会とは
調和会は正式名称「一般社団法人阪神能楽囃子連盟調和会」として、平成26年より一般社団法人に生まれ変わりました。「能楽囃子の技芸向上と後継者育成、並びに能楽及び能楽囃子の興隆を図り、もって我が国の文化芸術の発展に寄与する」とその活動目的を高らかに掲げさせて頂きました。皆様に「調和会」の名前を覚えて頂く事業を数多く展開して参る所存ですので、倍旧のご支援とご鞭撻をお願い申し上げます。

調和会代表理事 山本哲也

能楽囃子の世界「和のしらべ」シリーズとは・・・伝統芸能・伝統文化などの分野を強化してゆくことが国際観光都市を目指す阪神間(大阪・神戸)にとって必須事業であること、また能楽囃子の魅力を阪神間にお住まいの皆様にもっともっと知っていただきたいという想いにより企画された催しです。

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